在学中は、今の大学生と同じようで、勉学と部活の毎日でした。在学中は、カナダへ単身留学し、人種差別や人間関係の問題など、様々なことを経験し、そこから学びを得ました。
大学の図書館が思い出の場所としてあります。その2階から、あこがれの人が通りがかるのを目で追っていました。
整形外科を選んだのは、「死」と対峙する場面を避けられるのではないかと思ったふしがあったからかもしれません。ただ、私は、医師として、他から「もうダメだ」と言われた患者さんでも、引き受けて、「何とかしてやるぞ」という気概で日々の診療にあたっていました。自分が治療した患者さんが、今でも元気にしている様子をみると、整形外科医のやりがいを感じます。医師の本質を思います。
群馬大学医学部リハビリテーション部は、2002年4月に創設されました。当時は、リハビリテーション医学講座を開設している国立大学は、群馬大学を含めて4校しかなく、私は、この新しく立ち上がった講座を率いるトップとして、初代教授に就任しました。ゼロからのスタートだったため、あまりしがらみがなく、自分の思い描くビジョンで組織をつくりあげる機会に恵まれたことは、幸運なことでした。
刀城クラブは、同窓生の会員相互の交流をはかり、大学、地域、医学の発展に寄与するといった様々な役割を担っています。同窓生は社会と大学をつなぐ重要な財産で、そういう意味で、大学経営上も重要になってきます。同窓生の組織の長として、同窓会の会員と連携して、群馬大学を盛り上げられるよう尽力したいと思っています。刀城クラブを法人化した目的もその1つです。
自分がこうでありたいと思う確固たる価値観?信念を持って、自分を楽しませる人間になって欲しい。それが、今後、何十年と生きていく中で、とても重要になると思います。