前橋天神山古墳の発掘調査(昭和44年4月)
私が在学した当時、教育学部は日吉町にありました。大学では、社会科の史学第2研究室(考古学)に所属し、古墳時代について研究をしていました。4年間の在学中、卒業後に活きた経験として、「発掘調査」があります。当時、「県内の考古学に関する学術的な調査を最先端で行う場所はどこか?」と言えば、群馬大学の尾崎喜左雄研究室でした。私は、夏休み、冬休み、年末年始の休みから春休みなど、ほとんどの休日は、県内のどこにでも発掘調査に出かけていきました。発掘調査では、調査方法や調査のまとめ方を学び、また、現場では、地域の方々との交流を大事にしていました。このように、教室の中だけでは学べない、多くの体験を積み、それがその後、教員になった時に活かされています。
群馬県は、東国で抜きんでた古墳文化の中心地です。在学時の私の研究テーマも、「東国における初期古墳の研究」でした。学部3年生から、古墳研究史に残る「前橋天神山古墳」の調査に携わり、発掘の調査報告形式で卒業論文をまとめることができました。これは、群馬大学の学生でないとできないことでした。
幼い頃から歴史や地理に興味がありました。
小学校5年生の時、群馬大学の尾崎研究室の古墳調査を目にした経験もありました。叔父や叔母が教員だったこともあり、社会科の教員になろうと希望しました。
教員職以外では、印象に残ってる仕事として、「群馬県文化財保護課」での仕事や、群馬県の少人数学級を推進する「さくらプラン?わかばプラン」の業務があります。さまざまな立場から、群馬県の教育に携わってきました。
学生の皆さんには、群馬大学で学ぶことに誇りと自信を持って欲しいと思います。群馬大学は、共同教育?情報?医学部医学科?保健学科?理工学部からなる総合大学として、県内だけでなく、国内外に開かれた大学として地位を築いています。
私は、共同教育学部の同窓会長として、他の学部の同窓会とも連携し、群馬大学の発展のために支援をしていきたいと思います。
また、学生さんには、私がそうであったように、どのような場所であっても、自分自身がまさにいる、その場を楽しむことを意識してもらいたいと思います。関係する人たちとのつながりの中で、自分が生かされていることを理解し、楽しみを見つけていけば、どのような場所であっても、楽しさを感じられるでしょう。