大学院理工学府知能機械創成部門の井上雅博准教授らが、マイクロエレクトロニクスシンポジウム2022にてベストペーパー賞の表彰を受けました。
井上雅博准教授と渡辺輝さん(大学院理工学府知能機械創製理工学教育プログラム博士前期課程、2021年度修了)、大堤海翔さん、大嶋玲奈さん(ともに大学院理工学府知能機械創製理工学教育プログラム博士前期課程1年)が、2022年9月7日に大阪公立大中百舌鳥キャンパスで開催されたエレクトロニクス実装学会、マイクロエレクトロニクスシンポジウム2022にて、ベストペーパー賞の表彰を受けました。
今回は、昨年のマイクロエレクトロニクスシンポジウム2021にて発表した「ストレッチャブル導電性ペースト配線の繰返し引張試験中の電気伝導特性変動に及ぼす変形量の影響」と題する論文が表彰対象となりました。
生体情報をモニタリングするセンサなどを実現するために伸縮性を有する電子回路の実装技術に関する研究が進められています。このようなデバイスを実現するための伸縮性を有する配線や電極を作製するプロセスとして、導電性ペーストを用いた印刷工法(プリンテッド?エレクトロニクス)が注目されています。
しかし、導電性ペースト配線は機械的変形を受けた際の電気抵抗率変動が比較的大きいという問題点があり、配線抵抗安定化に向けた材料開発が必要となっています。
今回の研究では、導電性ペースト配線の電気抵抗変動のメカニズムがひずみの大きさによって変化することを明らかとし、配線印刷用導電性ペーストの材料設計の方向性を示した点が評価されました。今後、さらに基礎研究を進めると同時に産業界との連携を深めていきたいです。