【プレスリリース】結晶表面で起きる二つの相の高速相互変換 ―双方向的な相転移現象の発見―について
東京大学大学院理学系研究科の中村栄一特任教授らの研究グループは、群馬大学大学院理工学府の花屋実教授と共同で、原子分解能透過電子顕微鏡(AR-TEM)(注1)を用い、ナノサイズの酸化アルミニウム結晶が成長する過程をミリ秒から60秒の範囲で観察した。その結果、二次元投影の面積が数nm?の不定形結晶が約10 nm?の結晶に成長する際、η型とθ型という二つの結晶多形(注2)の間を高速で行き来する現象を発見した。注目すべきは、巨視的にはθ型が安定相であり、こちらに向かって一方向的に変化すると考えられていた点である。ナノサイズでは、表面エネルギー(注3)の影響で両相のエネルギー差が縮まり、このような平衡状態が生じることが明らかになった。この成果は、材料や医薬品、農薬の設計?製造における結晶多形制御の合理化に貢献すると期待される。
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