第10回群馬大学未来先端研究機構 国際シンポジウムを開催しました
群馬大学未来先端研究機構では、令和3年3月18日に、ヨーロッパと日本をつなぐオンライン配信にて、第10回群馬大学未来先端研究機構国際シンポジウムを開催しました。
今回は、「Remarkable Advances in Fluorine Chemistry」をテーマに、元素科学研究部門の主催により、世界のフッ素化学分野をリードする研究者3名が「躍進するフッ素化学」と題して、最先端の研究について講演を行いました。
平塚浩士学長による開会挨拶の後、日本フッ素化学会会長である市川淳士教授(筑波大学)による講演「フッ素系アルコール中での炭素カチオン安定化に基づく環化反応」、続いてフレデリック ルル―博士(ストラスブール大学)から革新的フッ素置換基導入法の開発について報告があり、最後に、本機構の海外ラボラトリーPIとして網井秀樹教授と共同研究を行う アメズリ ブルーノ博士(モンペリエ国立高等化学大学院)がフッ素系ポリマーの合成と電気活性材料への応用展開について興味深い講演を行いました。質疑応答ではそれぞれの講演に対して活発な討論が交わされ、これからのフッ素化学研究の方向性に関して示唆に富んだコメントが多く寄せられました。
シンポジウム閉会にあたり、園山正史部門長から全体の講評及び閉会挨拶があり、盛会の内に終了しました。前回2月に続き、欧州時間に合わせたオンライン配信による国際シンポジウムでしたが、大学の研究者や大学院生の他、理工系のシンポジウムらしく、企業の関心も高く関連企業からの参加も含め106名の参加があり、学術と産業との連携の観点からも有意義なシンポジウムとなりました。
昨今、コロナ禍で大きな国際会議が軒並み中止となる中、フッ素化学分野のトップスターによる最新の研究成果を共有できる機会を設けることができ、国際的な情報交換を切望していた多くの関係者が参加したシンポジウムとなりました。
今回のような世界水準の研究者との交流を重ねることで本機構の国際的な認知度を上げ、国際共同研究を一層推進し、大学全体の国際化?連携に積極的に貢献していく計画です。