大学院理工学府 環境創生理工学教育プログラム1年 冨士田玲さんが第43回コンクリート工学会年次大会(名古屋)論文奨励賞を受賞しました
2021年7月7日からオンラインにて開催された第43回コンクリート工学講演会年次大会において、大学院理工学府 環境創生理工学教育プログラム1年 コンクリート工学研究室 冨士田 玲さんが年次論文奨励賞を受賞しました。論文名は「部分高温作用と塩水作用を受けたRC部材の鉄筋腐食状況と曲げ耐力評価」です。
3日間にわたり約400件のコンクリートに関する査読論文の発表が行われ、その中で、論文内容、講演内容の優れた40歳未満の講演者40名に対し、年次論文奨励賞が授与されました。
冨士田さんの研究概要は以下のとおりです。部分高温作用と塩水作用を受けたRC構造物を想定し、複合作用を受けたRC部材の耐久性評価を目的とし、高温作用と塩水作用を受けたRCはりの曲げ載荷試験を行い、耐荷性を評価しました。併せて塩化物浸透状況と鉄筋腐食状況の確認を行い、損傷領域の違いと鉄筋腐食程度が耐力および耐久性に与える影響を検討しました。その結果、加熱と塩水浸漬を行ったRCはりでは内部鉄筋の腐食が確認されました。一方で、曲げ耐力の大きな低下はみられませんでした。加えて、加熱と塩水浸漬を行ったRCはりのSEM-EDS分析を実施し、塩水浸漬を行った供試体のひび割れ部にエトリンガイトが生成され、コンクリート硬化体が再水和によって修復される可能性が示唆されました。本論文で、火害を受けたRC部材の耐久性を検討したことが高く評価されました。
関連する研究を冨士田さんは進めており、今後の発展が期待されます。
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